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ロフォーテン諸島(Lofoten Islands)
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1日目
ロフォーテン諸島
2日目
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3日目
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7日目
旅行情報


ロフォーテン諸島
Lofoten Islands
3日目 2005/03/24
スヴォルヴァー(Svolvær)~バールシュタッド(Ballstad)
82Km


,
コーラの味 2005/03/24

昨日の"雨+向かい風"でエレナはすっかり意気消沈してしまっており、彼女はバスでバールシュタッドまで行くことになった。彼女にとって長距離自転車初体験が、あまりに辛すぎるものとなってしまった。今日はバールシュタッドまで約80km、全ての荷物と共に自転車に乗らなければいけない。

少々寝坊して10時に出発した男5人は快調にペダルを踏んでいく。天候は悪いものの、風は無風で気温も低くない。

2つの海峡を背の高いコンクリート橋で越え、ヴェストヴォーゴイ島に入った。国道E10はいくつかの小さな丘を少しずつ越えながら島を西回りに南下していく。

そんな時、俺に疲労が溜まってきた。疲れているという自覚症状がないのだが、足がついていかないのだ。先ほどまで大した事なかったような丘も、とてつもなく急坂に感じる。坂の上で待っているマルクス、ダビッド、ステフェン、ロバートに申し訳ないと思いつつも、スピードがでない。

ハンガーノックかもしれないな・・・

少し空腹感がある。そのうち、平地でさえも皆から遅れるようになってしまった。

ダメだ、ついて行けない・・・ペースを落としてくれ・・・

そのうち、異変に気付いたステフェンとマルクスが先頭を努めるダビッドにスピードダウンを促してくれた。

「どうした、大丈夫か?」
「すまん、ハンガーノックかもしれない。次の休憩地点までゆっくり走ってもらえるかな」

ハンガーノックとは、長時間有酸素系運動を補給なしで続けいる場合、体の養分等が減り、極度に血糖値が下がってしまう現象。これに陥ると運動能力が著しく低下し、思考能力も低下してしまう。

考えてみれば、出発してから水以外何も摂取していない。日本なら道脇の自販機やコンビニで食べ物か飲み物を簡単に補給できるが、ノルウェーには基本的にそういったものがない。ちょっと俺の考えが甘かったのだ。せめてスポーツドリンクでもボトルに入れておくべきだったが、150mlペットボトルジュースが300円以上もする事もあって買う事を敬遠していた。そのつけが自転車流ガス欠という形で返ってきた。


天気が小雨でどんよりしている以上に俺の気持ちがどんよりだ。自分が情けなくてしょうがない。マルクスとステフェンにケアしてもらいながら、しばらくノロノロ走って、ロフォーテンツアリストセンターという休憩できる施設に何とか到着した。

食欲はなかったが、とりあえず何か甘いものが飲みたかったので売店にたくさん並んでいたコーラを買ってみた。

ちょっと話は脱線するが、小さい頃からあまりコーラとは縁がない。俺とコーラの歴史を振り返ってみるとこんな感じだ。

*******************************************
-小学校-
骨が溶けるから飲まないようにしなさい from 親
-中学校-
水以外は禁止 from 部活の河野先生
-高校、大学-
ラグビー部員にあってはならぬ飲み物 from 先輩
-トロンハイムのマクドナルド-
"もうこの齢になれば、たまには飲んでもいいだろ"と、ビッグマックセットでコーラを注文。お金を払って地下の客席へ階段を下りている途中でコーラがトレーから落ちて、床がコーラまみれ。
*******************************************

そんなわけであまり飲む機会がなかった。しかし、この時だけは違い、運命の再会を待っていたかのようにコーラが俺を待っていた。

キャップを開け、何も考えずに口に含む。

ウマ~

なんていう旨さだろう。一口一口が体中に染み渡っていく。細胞の1つ1つが復活していく感覚、そんな感じだ。この時の表情は間違いなくコカコーラのCMで使えるものだったに違いない。

コーラの後、突然やってきた空腹感を迎えてサンドイッチ3つとビスケットををありったけ食べた。
.....................................

「・・・― 大丈夫か?そろそろ行こうぜ」

気がつけば1時間程経過している。ソファーで寝てしまっていたようだ。再びペダルを踏む事ができるか少々不安であったが、出発と同時にその不安も消し飛んだ。

甦った。これなら行ける。

ハイオク満タン。バールシュタッドまで残り40km。

Special thanks to Markus and Steffen


フットカバー

スーパーの袋を巻いて雨対策。実際効果は抜群。REMA1000の袋を装備するダビッド。

2005/03/24 @スヴォルヴァー
いざ、バールシュタッドへ

朝のE10を快調に飛ばすマルクス、ステフェン、ロバート

2005/03/24 スヴォルヴァー近辺


動画(音声なし)
Click the photo
長い道のり

もしも天気がよかったらと思える場所。もう一度来るための良い理由ができた。

2005/03/24 ロルヴィク近辺

Rørvik
静かな湖面

波一つない湖は白い鏡のようだ

2005/03/24 ロルヴィク近辺

Rørvik
ギムソイストラウム橋
Gimsoystraumbrua

橋の下は海峡なので、船が通れるようにかなりクリアランスがとってある。

2005/03/24 @クロップシュタッド
ギムソイストラウム橋
Gimsoystraumbrua


遠くからだと、小さい橋に見えたが、実際通過してみると、かなり高くきつい。上りきった所で小休憩を挟んだ。地図を見て場所を確認するステフェン。

2005/03/24 @クロップシュタッド
ロフォーテン旅行センター
LOFOTEN TURIST-SENTER


ハンガーノックに陥り、やっとの思いで到着したロフォーテン旅行センター。国道E10のオアシスです。

2005/03/24 @ステイラ
ロフォーテン旅行センター
LOFOTEN TURIST-SENTER


ここで昼の休憩。手前右に座るステフェンの背中越しに見える腕は心霊写真ではなく、グロッキーになっている俺。

2005/03/24 @ステイラ
ブルグへ

大きな丘を越えると、ブルグフィヨルドが見えてきた。

2005/03/24 ブルグ近辺
ブルグへ

正面奥に小さくバイキング博物館が見える。

2005/03/24 ブルグ近辺
激写

良い写真を撮ろうとするのは万国共通。良い景色の所では、皆が撮るので同じ写真が何枚もできてしまう。

2005/03/24 ブルグ近辺
バイキング博物館
Vikingmuseet pa Borg

ロフォーテン観光の目玉となる博物館。バイキング船を団体で漕ぐ事ができるらしい。残念ながらこの時はオフシーズンで休館だった。

2005/03/24 ブルグ
バールシュタッド
Ballstad


スヴォルヴァーから80km、無事目的地のバールシュタッドへ到着。

2005/03/24 @バールシュタッド
夕飯

今夜の夕飯はリゾット。疲れていた皆の顔に笑顔が戻った。

2005/03/25 @バールシュタッド